パリ協定とは
2015年11月30日から12月13日までフランス・パリにおいて開催された 国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では、新たな法的枠組みとなる「パリ協定」を含むCOP決定が採択されました。
パリ協定は、「京都議定書」の後継となるもので、2020年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組みです。
このパリ協定の発効には55ヵ国以上が批准し、その排出量が世界の温暖化 ガス排出量の55%に達する必要がありましたが、採択の翌年2016年10月5日にこの条件を満たし、同年11月4日に発効されました。京都議定書では一部の先進国に温室効果ガス排出削減が限られていたのに対し、このパリ協定で は世界各国が新たな枠組みに対する約束草案を国際気候変動枠組条約事務局に提出しており、先進国だけではなくすべての国において取り組みが進むこと が期待されています。
パリ協定の特徴
- 歴史上はじめて、気候変動枠組条約に加盟する 196カ国全ての国が削減目標・行動をもって参加することをルール化した公平な合意である。
- 全ての国が、長期の温室効果ガス低排出開発戦略を策定・提出するよう努めるべきとしている。
- 世界共通の長期目標として、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前 に比べて2Cより十分低く保つとともに、1.5Cに抑える努力を追求すること」 が掲げられている。
- 長期目標の達成に向け、2023年以降、5年ごとに世界全体の進捗を確認する(グローバルストックテイク)。
- また、「今世紀後半には、温室効果ガスの人為的な排出と吸収源による除去の均衡を達成するよう、排出ピークをできるだけ早期に迎え、最新の科学に従って急激に削減すること」が世界全体の目標として掲げられている。
パリ協定を着実に進めていくための議論
COP23では、このパリ協定の実施指針に関する交渉や、2018年から開始されたタラノア対話(世界全体の排出削減を把握し、意欲を向上させるための対話)の基本設計の提示など、協定を着実に進めていくための議論がなされました。
COP24では、2020 年以降のパリ協定の本格運用に向けて、協定を実施するための細則や、途上国への資金的支援の内容について話し合われ、パリ協定の実施指針が採択されました。
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