2018年10月8日にIPCCによる、パリ協定の「1.5℃目標」に関する 特別報告書が発表されました。
この報告書では、「パリ協定」の長期目標の中で言及されている「1.5℃」 について、産業革命以前の世界の平均気温から1.5℃上昇した場合の影響と、1.5℃で温暖化を止めるためにはどれくらい対策が必要なのかなどについてとりまとめられており、政界平均気温については、産業革命前と比べて2017年の時点で約1.0℃上昇したと推定され、現在のペースで気温上昇が続けば、2030年から2052年の間に1.5℃に達する可能性が高いとされています。
パリ協定で各国が宣言している排出削減目標の削減予定量の合計は2030年に年間52~58GtCO2と推計され、仮に2030年より後に大幅な排出削減をしても地球温暖化を1.5℃以下に抑制することはできず、2030年より前に世界全体の二酸化炭素排出量が減少し始めることによってのみ1.5℃に止めることができるとされています。
温暖化を1.5℃で止めるには、エネルギー、土地、都市、インフラ及び産業システムにおける、急速かつ広範囲に及ぶ移行が必要であり、2030年までに世界全体の二酸化炭素排出量を2010年比で約45%削減し、2050年前後には正味でゼロにする必要があるとされています。
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