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4-4 地球温暖化係数(GWP)について

地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential) とは、二酸化炭素を基準にして、ほかの温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるか表した数字のことです。すなわち、単位質量(例えば1kg)の温室効果ガスが大気中に放出されたときに、一定時間内(例えば100年)に地球に与える放射エネルギーの積算値(すなわち温暖化への影響)を、CO2に対する比率として見積もったものです。GWPの計算方法については、まだ世界的に統一されたものがなく、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書でも毎回数値が変わっています。

ただし、国連気候変動枠組条約や京都議定書第二約束期間においては、集計や統計にはIPCCの第4次評価報告書(2007年)による地球温暖化係数を温室効果ガスの排出量の計算に用いることとなっています。
また、2012年度確報値以前は、IPCC第二次評価報告書(1995) に記載の地球温暖化係数を使用していました。

ちなみにIPCC第4次評価報告書の値によると(100年間での計算)、二酸化炭素に比べメタンは25倍、一酸化二窒素は310倍、フロン類は数千〜1万倍温暖化する能力があります。従って、1t のメタンが排出されたとすると、25t-CO2、すなわち二酸化炭素換算で25t の温室効果ガスが排出された、ということになります。また、フロン類は、少量でも大変大きな影響を及ぼすことがわかります。

地球温暖化係数は、20年、100年、500年と異なるタイムスケールの設定に基づいた数値が発表されています。それぞれの温室効果ガスの寿命が異なるため、残留期間を考慮に入れると、数値が異なってくるのです。ただ、一般的に使用されているのは、100年間の影響を考えた場合の数値です。

参考:JCCCA「すぐ使える図表集」温室効果ガスの特徴

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