エネルギー転換についての議論と実践は急速に進んでいます。特に、太陽光・風力の変動型電源は直接的に電力部門だけではなく、熱・燃料部門の電化を通じて間接的に脱炭素化できるほど十分に価格が下がり、導入が加速しています。
一方、エネルギーシステムの脱炭素化に果たすバイオエネルギーの役割も、今後大きなものになると考えられています。国際エネルギー機関(IEA)のネット・ゼロ・シナリオでは、2050年の一次エネルギー供給の20%近くがバイオエネルギーにより供給される見込みです。バイオマスの持続性、特に気候変動対策としての効果の考え方を再確認した上で、エネルギー需要構造やバイオマス資源の利用可能量の国や地域による違いも考慮して、今後の発展戦略を展望することが求められています。
日本においては、FiTの支援を受けて発電利用を中心に利用が進んできましたが、SAFなどの液体燃料利用に加えて、バイオプラスチックなどマテリアル利用の需要も顕在化しつつあります。持続的なバイオマスの利用可能量のスケールアップを含めて、包括的な発展戦略が必要とされていると言えるでしょう。
本シンポジウムでは、エネルギーシステムの脱炭素化に果たすバイオエネルギーの不可欠な役割を再確認するとともに、日本におけるバイオエネルギーの戦略的な発展を促すことを目的とし、国内外の専門家と議論を深めます。奮ってご参加ください。
内容 | |
日 時 | 2024年1月18日(木)15:00-18:00(受付開始14:30) |
会 場 | 虎ノ門ヒルズフォーラム ホールB |
主 催 | 公益財団法人 自然エネルギー財団 |
参加登録・参加費 | 無料・要事前登録 https://www.renewable-ei.org/activities/events/20240118.php |
プログラム(敬称略) ※2023年12月22日現在。日英同時通訳あり。プログラムや登壇者は予告なく変更する場合があります。
[司会]相川 高信 自然エネルギー財団 上級研究員
開会挨拶 トーマス・コーベリエル 自然エネルギー財団 理事長 講演1 バイオマス持続可能性の基礎 ヨーラン・ベルンデス チャルマース工科大学 教授 / 国際エネルギー機関 IEA Bioenergy タスク45 リーダー 講演2 エネルギー転換におけるバイオエネルギーの役割:各分野および地域の文脈 チュン・シェン・ゴー 国際再生可能エネルギー機関(IRENA) プログラム・オフィサー 講演3 WBAの活動およびオーストリアにおける森林バイオマス利用の経験(仮) クリスチャン・ラコス 世界バイオエネルギー協会(WBA)代表 講演4 2024年、持続可能な燃料と化学品のチャンスの年に(仮) ジェラルド・オストハイマー クリーンエネルギー大臣会合 バイオフューチャーキャンペーン マネージャー |
パネルディスカッション:世界的な議論を踏まえて日本の今後の展開を考える 矢野 貴久 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 新エネルギー部 バイオマスグループ 主任研究員 後藤 至誠 日本製紙 バイオマスマテリアル事業本部長代理 兼 事業転換推進室長 遠藤 雅人 森永乳業 サステナビリティ本部 サステナビリティ推進部 主幹 久木 裕 バイオマスアグリゲーション 代表取締役 藤島 義之 農林中金総合研究所 理事研究員 トーマス・コーベリエル 自然エネルギー財団 [モデレーター]相川 高信 自然エネルギー財団 閉会挨拶 大林 ミカ 自然エネルギー財団 事業局長 |
本イベントの参加方法やお問合せ先など詳細は、下記のイベント運営事務局ウェブサイト(外部リンク)をご確認ください。
https://www.renewable-ei.org/activities/events/20240118.php