12月6日、アルゼンチン、ブエノスアイレスにあるラ・ルーラル会議場で、気候変動枠組条約第10回締約国会議(COP10、コップテン)と第21回補助機関会合(SB21、エスビー21)が開幕しました。
午前中に、COP10の全体会合(写真右)が、午後に2つの補助機関会合の全体会合がそれぞれ行われ、議長の選出や議題の採択、議論の進め方が決められました。
COP10 議長に、アルゼンチンのゴンザレス・ガルシア健康環境大臣が選出されました。そして、気候変動枠組み条約事務局のヨーク・ウォラーハンター氏が、「この会 議では、条約が発効してから10周年記念と京都議定書の発効が確実になったという2つの祝うべき出来事がある。これらはこの交渉を進めていく上での新しい 推進力となるだろう。将来、振り返るときには、これらは誇りとなり、未来への希望となる。」と述べました。
また、条約事務局より、189ヶ国が気候変動枠組み条約の締結しており、京都議定書については、すでに129カ国が締結し、2005年2月16日に発効すると発表があり、会場にいる全員で京都議定書の発効を祝いました。
午後には、2つの補助機関会合である第21回実施に関する補助機関(SBI21、エスビーアイ21)と第21回科学的、技術的な助言に関する補助機関 (SBSTA21、エスビーエスティーエー21)の全体会合が開催されました。各議題について、非公式な交渉グループが開催され、議論が続けられることに なりました。
デイリープログラム(英文)
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箱舟がアルゼンチンに出現 地球温暖化の影響を受ける人を救え!
国際環境NGOグリーンピースによって制作された、全長30メートル、高さは7メートルにもなる木製の「気候の箱舟(Climate Ark)」が、ブエノスアイレスにあるオベリスクの塔の横に設置されました。
箱舟は、地球温暖化によって被害を受け国を追われる人たちが乗るためのもので、この問題に対して緊急な対応が必要であることを表しています。
グリーンピース・インターナショナルの気候変動問題担当ステファニー・タンモアさんは、「気候変動はすでに起こっており、人々が影響を受けやすい状態にあ る途上国への被害が最もひどくなる。今すぐに行動を起こさなければ、今後起こる影響は計り知れないものとなり、このくらいの箱舟ではその影響によって生じ る環境難民を受け入れきれないだろう。」と訴えました。
グリーンピース