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特定非営利活動法人気候ネットワーク

目次

カリキュラム概要

団体名特定非営利活動法人気候ネットワーク
学年4年生~6年生(主に4年生児童)
背景京都議定書誕生の地でもある京都市では、環境先進都市、脱炭素先行地域として様々な取組を積極的に進めてきました。中でも環境教育・環境活動支援が重要な政策として位置づけられ推進されてきました。
目標・次代を担う子どもたちが地球温暖化問題について自ら考え、体験することを通して環境保全の意義、地球温暖化対策の必要性等を学ぶ。
・子どもの視点からライフスタイルを見直すとともに、CO2排出量の削減を図る。
・体験、実践型のプログラムを通して、脱炭素へ向けた取組を子どもから家庭、学校、地域へ広め、行動変容と取組の継続につなげる。
内容こどもエコライフチャレンジは、京都市立小学校全校で実施されている気候変動教育プログラムで、これまでに16万人(2024年時点)に実施してきました。学び・実践・振返りのプログラムに加え、近年は学校のデジタル化と併せて電子化を進めています。2005年1校から訪問学習型の取組が始まり、2010年から京都市立小学校全校(2010年:177校)で実施。2019年からは動画を活用した担任による授業を、2023年度からは小学校における端末の配備等に対応するため、診断書電子化システムを提供し、全校で実施しています。他自治体・海外(マレーシア)へも波及しています。
大切にしたこと学習では地球温暖化の問題に対し、自ら解決に向けての課題設定ができるよう働きかけたり、課題に対して唯一の正解があるわけではないことに留意し、よりよい解決に向けて行動する意欲を培えるように工夫しました。学習用動画でも対話的な場面を増やしたり、内容の質を高めたりしています。更に、省エネやごみの減量などのコツコツ型の取組だけにとどまらず、未来の社会を想像させるなど、社会転換を意識させるような投げかけを通して、気候変動の本質的な理解につながるよう努力しています。
外部協力者主催:京都市環境政策局地球温暖化対策室、共催:京都市教育委員会・有限会社ひのでやエコライフ研究所・(公財)環境保全活動推進協会
市民ボランティア: 約60名(~2019年)

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取り組み

夏または冬休み前(事前学習)

【学習の流れ(A)訪問型】(~2019年)90分
(1)〈あいさつ〉学習の流れ説明(5分)スタッフ、市民ボランティア自己紹介
(2)〈地球温暖化の基本的な学び〉(20分)温暖化の影響、将来予測、温暖化のしくみ、私たちのくらしと温暖化の繋がり 休憩(5分)                                         
(3)〈温暖化クイズ〉(30分)移動式三択クイズ
 (例)①夏が旬の野菜はどれ?、②一番CO2を出さない飲み物容器はどれ?、③京都市内で脱炭素先行地域として取り組んでいることはどれ?                                        (4)エコライフのための3ステップ(20分)
(5)ワークブックの配布と書き方説明・感想(10分)

【学習の流れ(B)動画活用型】(2019~現在)45分
(1)〈地球温暖化の基本的な学び〉動画を活用し、担任の先生が学習を実施
  または、動画を視聴後、学習用PPTを活用し、児童の理解を深める
(2)ワークブックのエコライフチェックページの記入方法について確認する

家庭での実践(夏または冬休み)

2週間~1か月
ワークブックを使った実践、エコライフチェックの記入、休み明けに事務局へワークブックの送付

夏または冬休み後(事後学習)

【学習の流れ(A)訪問型】(~2019)90分
ワークブックのエコライフチェックの結果をもとに、一人ひとりへ「エコライフ診断書」(エコの成績表)を作成し、ふり返り学習時にワークブックと共に返却。エコライフ診断書や、実践したことをワークショップを通じてグループでふり返る。
(1)〈あいさつ〉学習の流れを説明、スタッフ、ボランティア自己紹介
(2)〈エコライフ診断書の配布と説明〉ワークブックにエコライフ診断書を挟んで返却 説明
(3)〈ワークショップ〉
・ワークショップの進め方説明、グループごとに模造紙、付箋紙を配布
・実践したこと、エコライフ診断書をもとに「できたこと」「できなかったこと」を付箋紙に書く
・付箋紙を模造紙に貼り、同じ種類の物を集めて分類
・グループで「できた事」「できなかった事」をふり返り、目標を決める。
・目標を「続けていくための工夫」「広げていくための工夫」について考えを出し合いグループでまとめる
(4)決めたことをグループごとに発表

【学習の流れ(B)動画・GIGA端末活用型】(2019~現在)45分
(1)電子診断書の作成を児童が行う
ワークブックに記入したエコライフチェックをGIGA端末を使って「エコライフ診断書システム」にアクセスし、入力し、個人の電子診断書を作成。                                        (2)動画(ふり返り学習版)を閲覧し、作成した電子診断書や、実践した経験をふり返りワークブックの「ふり返り学習用」ページに自分ができたこと、できなかったことを書く。ふり返りを元に個人目標、達成するための工夫や方法、多くの人へ広げるための工夫や方法を書く。
(3)可能であれば、クラスで共有し合う

児童の変化

<児童・生徒の変化について>

家庭だけでなく学校でも休み時間の消灯など節電・節水・ごみを減らすなど、基本的なエコライフが習慣化した。児童自ら声を掛け合うなど、意識が高まった。家の人と一緒に実践を行うことで、保護者からエコライフについて、学校で話題があがった。実践(2週間から1か月)後に事務局が発行するエコライフ診断書を活用したふり返り学習を通して、継続・発展に繋がっている。学習発表会で劇のテーマにしたり、一部の学校では、ポスターや動画を作成して掲示・交流したり、児童が考えた脱炭素に向けたエコライフのアイデアを地域の大人を交えて発表したりする機会を設けたりしたケースもあった。

<児童・生徒の変化をどのようにして評価したのか>(アンケート等)

実施学年の担任の先生にご協力をいただき、アンケートを実施。教材や、学習内容などについてのアドバイスをいただくと共に、児童の行動の変化をお教えいただいている。

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