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坂井市役所 生活環境部環境推進課

目次

カリキュラム概要

団体名坂井市役所 生活環境部環境推進課
学年小学6年生
目標学校教育を通してストップ温暖化社会の形成を担う市民としての意識と行動力の育成を目指し参加型学習を実施する。
家庭での取り組みを通して、CO2削減につながる家族ぐるみの行動変容をもたらすことを目指しチャレンジ型学習プログラムを実施する。
これらにより地球温暖化防止に資する人材育成を目指す。
内容市内小学校の6年生を対象に、45分×2時限×2回の環境教育授業を行う。
①児童は第1回目の授業で、地球温暖化問題に関する基礎知識をSDGs17領域全てとの関連で学ぶとともに、被害に対する感情を分析する力を磨く。
②第2回目の授業までに、家庭において温暖化防止の取り組みにチャレンジする。
③第2回目の事業では、家庭でのチャレンジ結果を分析し家庭での行動を振り返る。以上を通して、多様なワークシート、チェックシートを活用することで子どもたちのコンピテンシー(ユネスコ参照)の変化を記録する。
④最終的に子どもたちは授業で学んだこと、感じたことをまとめ、市が主催する市民フォーラムにて市民に向け意見を発信する。
大切にしたこと地球温暖化および気候変動の解決のために、1)自分達が暮らしている坂井市の可能性(豊かな自然や田園、地産地消をはじめとする地域の資源を生かす)を学ぶこと、2)知識を増やすだけでなく、意識変化と行動変容の力を生み出すこと、そして実行に移すスキルを磨くこと、即ちシティズンシップの力を身に着けること、3)SDGs17の全てが関係していること、特に気候正義やジェンダー問題等との関わりを学ぶことを重視し、全てのプログラムを一人一人のスキルと内発性を引き出す対話型、実践型プログラムとした。
外部協力者・坂井市内各小学校
・環境シティズンシップ教育の会
・アルマス・バイオコスモス研究所

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取り組み

ストップ!地球温暖化対策授業
第1回目(SDGsと地球温暖化について学ぶ)(第1回目 45分×2)

〈1限目〉
5分  導入 導入の話とプログラムの紹介
4分  セルフチェックシートで事前の自己評価
1分  参加のルールづくり
5分  NHK動画視聴 「2030年未来への分岐点」を視聴 福井県出身のプロデューサーと伝える
15分  地球温暖化・気候変動のメカニズム、原因、影響、最近の国際動向等について基本的な説明
15分  北極のしろくまの問題について記した物語を読んでもらい、どのような気持ちになったかをグループで話し合う。その後、講師と対話をしながら、気持ちを考える。


〈2限目〉
5分  クイズ SDGs17の領域をふまえて作成したクイズについて、グループで答えとその理由を考える
20分  答え合わせ 講師による解説
5分  副読本を配布 市からのメッセージを伝える
5分  チャレンジ説明 今日から10日間取り組む家庭でのチャレンジについて説明をする
5分  頭の体操 Aの家とBの家を比較し、エネルギーの無駄遣いや省エネの工夫をチェックする
5分  セルフチェックシートによる中間評価

授業終了後、次の授業(約1ヶ月半後)までに家庭でのチャレンジを実施する。
その後、学校で提出してもらう。

ストップ!地球温暖化対策授業
第2回目(ダイヤモンドランキング作成)(第2回目 45分×2)

〈1限目〉
10分 導入・プログラム説明・前回のふりかえり
10分 照明の明るさチェック 必要以上の明るさはないか、不足していないかなどデータを読み取る力、省エネの意識を高める
10分 チャレンジフィードバック クラス平均を出し自分と比べる
10分 チャレンジふりかえり① グループ内で紹介し合う
5分  チャレンジふりかえり② 楽しかったこと、工夫したこと、家族と協力したことなど講師がインタビューし、どうすればチャレンジをさらに進めていくことができるかを考える。

〈2限目〉
15分 ダイヤモンドランキング① 9枚のダイヤモンドランキングカードの内容をグループで話し合いながら未来に向けて大切なもの、重要なものをダイヤモンドの形に並べる。また、なぜそのような順位づけにしたのか理由を考え、余白に記入する。
10分 ダイヤモンドランキング② グループごとの成果について発表。順番に講師がインタビュー。9枚全体の流れはどうなっているか、空白のカードに何を書いたかなど。
5分  セルフチェックシート 事後チェック。
5分  ふりかえりシート 授業を終えて、気持ちや考えに変化はあったか、自信になったことはどのようなことか。計2問について自由に記述。
5分  チャレンジプレゼント 熱中症予防のためのカード型温度計。
5分  まとめ シティズンシップ力を身につけるため、「知る」「想う」「スキルを持つ」ことについて説明。

児童の変化

<児童・生徒の変化について>

3地点で実施したセルフチェックシート(定量的)、2地点で実施したふりかえりシート(定性的)の調査から、児童・生徒の8つのコンピテンシーがバランスよく成長するとともに、内発的動機づけ3要素間の差が縮まる方向に成長したことが確認された。自由記述のふりかえりからは、自分とは関係ないと思っていた地球温暖化問題への関心が大きく高まるとともに、自分にもできることを実行していきたい、家族と協力して工夫していきたいという意見など意欲が高まった様子が多数、具体的に確認できた。

<児童・生徒の変化をどのようにして評価したのか>(アンケート等)

授業を実施する側の自己満足とするのではなく、客観的に児童・生徒の意識変化・行動変容を見るため、8つのキー・コンピテンシー(システム思考、戦略的、自己認識、統合的問題解決、予測、批判的、規範的、協働的)について授業開始前、中間、終了時の3回セルフチェックシートに記入してもらい、定量的な変化を分析した。一方、児童・生徒の内発的動機づけの変化を見るため、有能性・自律性・関係性の3要素の変化を分析した。さらに、20項目から構成される「家庭でのチャレンジ」終了時に、6つの項目からなる「チャレンジふりかえりシート(自由記述)」に記入してもらうとともに、全ての授業の最後に「全体ふりかえりシート(自由記述)」に記入してもらい、変化を定性的に分析した。

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