佐倉市立間野台小学校

カリキュラム概要

団体名	佐倉市立間野台小学校
学年	第５学年
目標	(1)雲の観察や雲の発生実験などを通して、雲のでき方や上空の様子について理解できる。 (2)気象要素の計測から天気予報が発表されるまでの流れを追究する中で、天気予報がどのように作られているか理解できる。 (3)短時間に降る局地的な大雨の増加の実際を捉え、そのメカニズムや避難の実際を追究する中で、気象災害から身を守るにはどのようなことに注意すればよいか理解できる。
内容	理科「天気の変化」では、天気の変化は雲の量や動きと関係があり、映像などの気象情報を用いて予想できることを学習する。台風の接近や変化についての学習後、ゲストティーチャーから予報業務の実際と気象災害からの適応策について学んだ。佐倉市は、印旛沼の最下流に位置し、大雨による被害も発生している。児童が近年の気候変動による気象災害の変化やその適応について理解し、行動ができるよう、環境防災教育の一環として地域の学校への支援を行っている気象庁の職員を佐倉市気候変動適応センターが招聘し、本授業を設定することができた。
大切にしたこと	環境に関する学習と地域に関する学習を関連させることで、気候変動対策としての緩和と適応を自分事として捉え、ひいては、持続可能な社会の創り手としての知識、価値観、行動力を育みたいと考える。しかし、地球温暖化の原因とされている二酸化炭素について扱うのは６年生である。二酸化炭素については触れず、気象に関する学習の発展として、気候変動とその適応策を扱うことで、小学校６年生やその後に全体の流れを理解できるような気付きのある授業展開にした。具体的には、上空にある雲の観察や、雲の発生実験など、身近な雲を認識する活動から始めた。また、佐倉市にはアメダスの観測装置があるので、設置の様子を写真で見たり、観測装置の中にある風向風速計や雨量計、温度計の実物から計測の原理を体験的に学習したりした。さらに、市内で実際に発生した気象災害をもとに、ハザードマップなども用いて気象災害時の行動について考えた。
外部協力者	ゲストティーチャー：気象庁　銚子地方気象台　職員 コーディネーター：佐倉市気候変動適応センター

フォトギャラリー

取り組み

児童の変化

<児童・生徒の変化について>

身近な雲の観察し、その雲を実験によって発生させ、原理を考察することによって、気象現象を科学的に捉えようとする意欲が高まった。佐倉市に設置されているアメダスや佐倉市の気温、降水量など佐倉市内の情報を多く取り入れた授業展開であり、児童は気象観測についてより身近に感じることができていた。令和元年の大雨の際、児童は未就学であり、当時の状況を覚えている児童はほとんどいなかったが、写真や降水量の変化から当時の大雨の状況を把握し、災害情報の受信と避難行動の必要性を自分事として捉えることができていた。気象の専門家をゲストティーチャーに迎えて「天気の変化」の授業を展開することで、気候変動を含めた気象に関する内容について実感をもって理解することができた。

<児童・生徒の変化をどのようにして評価したのか>（アンケート等）

授業後、タブレット端末を用いて事後調査を実施した。４件法による調査の結果は以下のとおりである。（１）雲がどうしてできるかがわかった（肯定的回答100%）（２）天気予報がどのように作られているかが分かった（肯定的回答100%）（３）気象災害から身を守るにはどのようなことに注意すればよいか分かった（肯定的回答100%）その他、授業の感想を自由記述によって、回答を求めた。