会議はいよりよ第2週目に突入しました。
*12/10(月)のデイリー・プログラム(UNFCCC事務局ウェブサイト、英文)
目次
「2013年以降の枠組み」へ向けた交渉が進む
各コンタクトグループでは、限られた時間の中で議長が各国の意見を聞き、各国の主張をくみ取りつつ、コンセンサスにつながるような文書の草案を作成する作業が進められます。そして、各国政府代表はその文書の草案に目を通し、意見交換や非公式協議を行い、また議長が文書案を作成するという流れで、交渉が進められています。
現在は、「2013年以降の次期枠組み」に向けた交渉が進められています。10日は以下の会議で次期枠組みに関する交渉が行われました。
- ・京都議定書第9条にのっとった第2回レビューに関するコンタクトグループ(COP/MOPのもとで設置されたもの)
- ・作業計画とタイムテーブルに関するコンタクトグループ(先進国のさらなる約束に関する特別作業部会:AWGのもとで設置されたもの)
以上二つの会議の冒頭では、共同議長がまとめた文書の草案(Draft Text)が配布されました
このうち、10日午後のAWGでは今後の交渉内容と交渉スケジュールについて、議長草案をもとに意見交換がなされました。主に議論になったのは以下のような点です。
- ・IPCCによって報告された科学的知見(今後10年から15年のうちに世界の排出のピークを迎えてその後削減していく必要があることなど)を具体的な言葉にして文書に入れるべきか否か
- ・先進国の緩和策によって不利益を被る途上国の問題(産油国の経済へのダメージ)をいつ議論するべきか
これらの論点については先進国と途上国の間での意見の対立が見られ、「2013年以降の次期枠組み」の交渉が容易には進まないことを印象づけました。今後、12日から始まる閣僚級会合(ハイレベルセグメント)でどのような決着をみるのか、注目されます。
AWGの様子
(c)Masayoshi Iyoda