今日から閣僚級会議が始まりました。モロッコ王国のモーレイ・ラシッド皇太子(写真右)が出席し、歓迎セレモニーが開催されました。ラシッド皇太子は、モハメッド6世国王の代わりにスピーチを行いました。
また、今回の締約国会議が最後となる気候変動枠組条約事務局のマイケル・ザミット・クタヤール事務局長は最後のスピーチで、「気候変動と世界経済の持続可 能な発展に関連する条約は気候変動枠組み条約しかない。各国政府代表団に是非、この条約プロセスを前進させてほしい。」と述べました。
その後、44の大臣もしくは、政府代表によるステイトメントが行われました。多くの閣僚たちがCOP7で京都メカニズムの運用ルールを合意しなければならないとうったえました。また、ここでの合意は各国の批准、そして2002年9月に開催される持続可能な開発のための世界サミット(WSSD)での発効につながると述べました。
川口順子環境大臣はCOP7での合意の重要性を強調し、ここでの交渉でCOP6パート2でまとまったボン合意の内容を覆えさないように呼びかけました。 また、ここで合意する京都議定書の運用ルールは、京都メカニズムの利用に制約をあまりかけすぎるものにすべきではないと述べました。
>川口大臣スピーチ全文(英文)(環境省暫定訳)
閣僚級会合と平行して、5条、7条、8条(モニタリング関連)についての事務レベル非公式会議が引き続き開催されています。ここでは7条の出目録や国別報告書のもとでの吸収源による吸収量や排出量の報告頻度と内容、先進国の温暖化対策が途上国に与える経済的損害に対する補償(議定書の3.14項)に関する情報の報告方法と内容などが議論されています。
昨日合意した遵守制度の手続きでは、報告義務違反は、排出量取引などの参加資格停止になります。そのため、特に京都メカニズム利用に制約をかけるべきでないと考える日本は、上記の2つの情報の報告を義務とすることに反対しています。議長などから妥協案が出てきていますが、日本は姿勢を変えずにいます。残 り2日を切り、合意がまとまめられるかどうかが微妙になってきています。
Photo courtesy of IISD /ENB-Leila Mead