ロシアで、世界気候変動会議開催
9月29日から10月3日まで、世界気候変動会議がモスクワで開催され、世界100カ国から約2000人が参加しました。この会議は、プーチン大統領の提唱で開催したもので、 毎年開かれている気候変動枠組条約締約国会議(COP)とは直接の関係はなく、学術的な面から気候変動問題が討議されました。
冒頭でプーチン大統領が演説を行いました。京都議定書はロシアの国益に合致すると発言したものの、注目されていたロシアの締結(批准)時期についてば、言及しませんでした。
また、国連環境計画(UNEP)のクラウス・トルファー事務局長は、深刻な問題である地球温暖化に取り組む第一歩として、すでに120カ国が京都議定書を締結しており、世界中の人たちとともにロシアの議定書締結を心待ちにしていると述べました。
会議は、全体会合と4つのテーマ別の分科会そして3つのテーマ別のラウンドテーブルが開催され、2001年に気候変動に関する政府間パネル(IPCC) が発表した第3次評価報告書は、地球温暖化に関する最新の科学的知見を提供しており、圧倒的多数の科学者が温室効果ガスの人為的な排出によって地球温暖化はすでに起こっており、生態系などに深刻な影響を与えると認識していることを確認しました。
* 世界気候変動会議ページ
* 条約事務局の世界気候変動会議ページ
京都議定書締結をめぐるロシアの動きWWFロシア アレクセイ・ココリン氏の話
WWFロシアのアレクセイ・ココリン氏は、10月2日に東京で開催したセミナーで、京都議定書締結をめぐるロシア国内の最新の動きについて話をしました。
9月29日からモスクワで開催された世界気候変動会議の冒頭で、プーチン大統領がロシアの京都議定書締結時期について言及しなかったことに対し、「世界各国で議定書発効への悲観的な報道がなされたが、状況は悪くなったわけではなく、何一つ変わっていない」と述べました。
また、ココリン氏は、今回大統領が締結時期の明言をさけた理由のひとつに、来年3月の大統領選挙をあげ、「選挙後には、締結する可能性が高い」と話しました。