本日11月28日、環境関連の国際会議では世界最大級と言われる気候変動枠組条約会合が開幕しました。今回、モントリオールでの会議は、京都議定書が発効して初めてのCOP/MOP1の開催ということもあり、参加者数はのべ約8000人から1万人にものぼります。朝は、参加者が厳しいセキュリティーチェックを通過するために、会場入り口は長蛇の列となりました。本会議(プレナリー)への集合も全体的に遅れ、開会は予定よりも30分遅れての開始です。COP/MOP1には157ヶ国、COP11には189カ国の締約国が集まって行われました。
その後、COP11では、最初にCOP10のアルゼンチンのゴンザレス・ガルシア議長によって、今年10月に亡くなられた国連気候変動枠組条約事務局のウォラー・ハンター元事務局長のご冥福をお祈りし、1分間の黙祷がささげられました。そして主催国であるカナダの環境大臣ステファン・ディオン氏がCOP11議長として選出されています。
ホスト国カナダが示したモントリオール会議のキーワード「3つのI(アイ)」
ステファン・ディオン環境大臣(写真左: )は、主催国として会議の重要なポイントを「3つのI(アイ)」として示しました。
「3つのI(アイ)」とは、それぞれ
Implementation(インプリメンテーション=実行)
Improvement(インプルーブメント=改善)
Innovation(イノベーション=革新)です
「Implementation(インプリメンテーション=実行)」とは、京都議定書を実行するために、その具体的な運用の決まりである「マラケシュ合意」の19の決定事項をMOP1にて採択することです。 また、「Improvement(インプルーブメント=改善)」とは、CDMの実施強化、適応問題に取り組むために前進することです。
そして、「Innovation(イノベーション=革新)」とは、京都議定書の第一次約束期間が終わる2013年以降の温暖化に対する国際協力の枠組みに向けた道すじをつけることです。
これから展開される2週間、どんなプロセスをたどり、将来の地球温暖化防止に向けてどのような「歴史的な第一回会合」としての第一歩を踏み出すことになるのか、ホスト国のリーダーシップが期待されます。
(写真左)昨年までJCCCAのアップデートネゴシエーションを書いてきた元JCCCA職員の川阪さん。会議の参加者には、川阪さんが付けている赤い買い物袋(マイバック)とモントリオール会議のロゴマークの入った黒い帽子とマフラーが配布されました。
(写真右)会場入り口でパンダやホッキョクグマの格好をしてポジションペーパーを配布するWWFのメンバー