IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次報告書(2014年)によると、1880年から2012年の132年間に地球の平均気温は、約0.85℃上昇したと公表されています。これは、地球が今までに経験したことのないスピードです。温度上昇は地球全体にわたり生じていますが、とりわけ北半球のより高緯度地域の上昇が大きくなっています。日本でも約1℃平均気温が上昇しました。
参考図表:世界の地上気温の経年変化(年平均)
この傾向は、自然現象では説明できず、人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の要因である可能性が極めて高いと科学者は指摘しています。(引用文献*1)
日本の平均気温は、様々な時間スケールの変動を伴いながら、1898年から 2019 年の間に 100 年当たり 1.24℃の割合で上昇しています。2019 年の年平均気温は統計開始以降で最も高かった年でした。(引用文献*2)
また、地球温暖化とは直接関係はないのですが、ヒートアイランド現象の影響もあり、日本の大都市の年平均気温はさらに急激に上昇しています。この100年での平均気温上昇は、東京が3.2℃、名古屋が2.9℃、大阪が2.6℃、福岡が3.0℃と大きな上昇がみられています。 (引用文献*3)
引用文献
*1 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「第5次評価報告書」2014年
参考:JCCCA IPCC特設ページ(WG1)
*2 気象庁「日本の気候変動2020」
*3 気象庁「気候変動監視レポート2019」
もっと知りたい人へ
気象庁 全球異常気象監視速報
・世界全体で起こった最新の異常気象について知ることが出来ます。
<参考>ヒートアイランド現象
都市部には人口が集中しており、排熱源が多く、コンクリートやアスファルトを使った建物や道路が増える一方、緑が減ることなどによって、都市部の気温は周辺部より高くなっています。等温線を引くと、 都心部を中心とした島のようになり熱の島のようであることから、ヒートアイランド現象と呼ばれています。