「地球温暖化の時代は終わった。地球沸騰化の時代が到来した。」
2023年7月が観測史上最高に暑い月になるという見通しを受け、アントニオ・グテーレス国連事務総長が世界に向けて警鐘を鳴らしました。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、世界の気温上昇を1.5℃に抑えるためには、温室効果ガス排出量を2030年に43%、2035年には60%削減する必要があると示しました。これを実現し、危機的な状況を乗り越えるためには、短期的に大幅な削減を実現する政策、対策を総動員させ、今すぐ実行に移していかなければなりません。
そのような中、2023年7月28日、日本政府は、脱炭素・エネルギーの安定供給・経済成長の3つを同時実現するための今後10年間で取り組む政策パッケージとして「GX推進戦略」を取りまとめました。しかしながら、この戦略に掲げられる成長志向型カーボンプライシングは、炭素賦課金の導入は2028年度以降であり、排出量取引制度は今後10年間は自主的なものにとどまるとされています。また、20兆円規模のGX経済移行債は、脱炭素に資する技術開発への投資を促進することが目的とされていますが、その一部は水素・アンモニア混焼やCCSといった石炭火力発電の延命につながる技術が含まれるほか、社会実装までに時間を要し2030年までの削減には貢献が見込めないものもあります。
今回のJCIウェビナーでは、GX推進法やGX推進戦略における政策の全体像、また中でも特に重要なカーボンプライシングとGX経済移行債について解説し、それらが抱える課題とあるべき制度の姿を議論します。
内容 | |
日 時 | 2023年8月30日(水) 14:30-16:00 |
開催方法 | オンライン(Zoom ウェビナー) |
費 用 | 参加費無料・事前登録制 |
プログラム (8月2日時点。 敬称略) | <解説> 解説1「GX:日本が描く脱炭素戦略とは?」 大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事 解説2「GX-ETS:実効性のある排出取引制度とは?」 山岸 尚之 WWFジャパン 自然保護室長 解説3「GX経済移行債:資金をどう集め、どう使うか?」 高瀬 香絵 自然エネルギー財団 シニアコーディネーター <議論・質疑応答> 進行:山下 恵理子 CDP Worldwide-Japan シニアマネージャー |
本イベントの参加方法やお問合せ先など詳細は、下記のイベント運営事務局ウェブサイト(外部リンク)をご確認ください。
https://blog.canpan.info/juon/archive/734