| マラケシュ合意の成立 |
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ページ 6 of 8 (3)森林吸収源(京都議定書第3条3項、4項)議定書の第3条3項では、1990年以降の土地利用の変化を伴う直接的かつ人為的な、(1)植林、 (2)再植林、 (3)森林減少 といった3つの活動が生みだすCO2などの吸収・排出量を削減目標の達成に用いることになりました。 また、議定書第3条4項では、IPCCやSBSTAなど科学的な助言を考慮して締約国が第3条3項で認められている3つの吸収源活動以外の活動について合意をすれば、それらの活動が生みだす吸収・排出量を第2約束期間(2013年以降)の削減目標に利用してもよいことになっていました。ところが、 COP3の交渉の最後になって、締約国が合意した第3条3項以外の人為的な吸収源活動が、1990年以降に行われる場合には、これらの吸収源活動による吸収・排出量を第1約束期間(2008年から2012年)の削減目標達成にも使うことを選択できるという文章が日本の提案で含まれました。 その後、第3条3項の3つの吸収源活動のほかに何を第1約束期間の削減目標の達成に使うことができる活動にするかが議論の争点となりました。COP6では追加する活動をめぐる議論が交渉中断の原因となりました。 COP6再開会合で、議定書第3条4項にもとづき1990年以降に、(1)森林管理、(2)耕作地管理、(3)植生の回復、(4)牧草地管理という4つの活動を行って得られる吸収・排出量も第1約束期間から削減目標の達成に使えることが決まりました。 但し、森林管理に関しては、間伐をするなど人為的な活動によって吸収した量と自然に吸収した量を区別することは難しいため、人為的ではない部分を取り除くための工夫が必要でした。また、国によっては多量に吸収量を得られるため、削減目標達成に使える量に上限をもうけることになりました。(上限には、共同実施の森林管理事業から得たERUsも含まれます。)上限は、ボン合意において国の事情に合わせて、国別に設定されることが決まり、日本の上限は1300万炭素トンとなりました。ロシアは、COP6再開会合で成立したボン合意の約1700万炭素トンは科学的な根拠にもとづいていないと異議を申し立て、ロシアの数字だけCOP7で再検討することになりました。ロシアは結局3300万炭素トンに上限を変更することが決まりました。 その他に、議定書第3条3項、第3条4項から得られる吸収量を京都メカニズムで得られる排出削減量と区別し、管理できるようにRMUsと呼ぶことに決まりました。このRMUsを約束期間中毎年発行するか、約束期間末に発行するかは、締約国が吸収源活動ごとに自由に選択できます。しかし、RMUsが余ったからといって、次の約束期間に繰り越すことは出来ません。 CDMで実施する植林、再植林事業から得られるCERsの上限(基準年の排出量の1%)も考慮すると、日本は削減目標6%のうち最大限4.9%を吸収源で達成してもよいことになりました。国際的な環境NGOのWWFは、京都議定書で合意した先進国全体の排出削減目標の3.4%に相当する吸収量が認められたことになると分析しました。これは、先進国全体での吸収源を除くと削減目標は、5.2%から 1.8%になったと言い換えることができます。 森林による吸収をめぐる議論CO2は、動植物の呼吸や有機物の分解を通じて大気中に放出される一方、光合成による植物への固定(吸収)、または海などに吸収されていると考えられています(炭素循環)。陸上生態系の中では、森林が一番CO2を吸収していると考えられます。しかし、海への吸収量はもちろん、実際の陸上生態系または植物による吸収・排出量の算出は、化石燃料の燃焼による排出などと比べ、現時点では不確実性が大きいといわれています。こうしたことから、京都までの交渉会議では、環境NGOや発展途上国などは、森林による吸収分を削減目標に算入することには強く反対しました。COP3直前まで日本政府も反対の立場でした。ところが、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど森林による吸収量が多く見込める国々は、削減目標の計算に森林が吸収する量も考慮すべきだと強く主張し、京都議定書の削減目標の計算に森林が吸収する量も算入することになりました。その後の交渉では、科学的な不確実性をどのように扱うか、人為的な排出と自然のサイクルにおける排出をどう区別するかなどが議論の焦点となりました。 もっと詳しく知りたい人はこちら |
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